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アナザー・アルカディア
監視待機ゲート室。
………………
「アレ?なんか明るいンだけど」
「此方は朝7時ですからな?」
………………
大ヤマト王国歴105年5月1日。
この日、表世界スター・アルカディア側の選ばれた60人が、亜空間ゲートと呼ばれし門を潜り、アナザー・アルカディアへと足を踏み入れる。
「朝?」
「ハイ、現在のヤマト王国時間でいえば、今は5月で朝………失礼、ゲート室の事でしたかの?」
………………
因みに、表と裏の時差は12時間位。
当然、存在した歴史が違うので、季節や日付等は変わってくるらしい。
………………
「うん、向こうのゲート室は自然な明るさだったけど、此方は何と言うか」
……人工的な明るさ?
蛍光灯をふんだんにって感じの。
「ま、造りは同じゲート室でも、存在場所は異なりますので」
「ふ~ん、それにしても朝なのか、それは知らなかったネ」
………………
軽く唇を尖らせながら、腰に両手をあててキョロキョロするラスベル。
もちろん、他全員の姿もあり、どうやら無事に移動してきたみたいだ。
「門を潜ったら直ぐ此処に出てきたせいか、緊張感がイマイチって感じ」
「まぁ、門さえ開けば、転移は一瞬ですのでな?」
「そうだね、さて、それは良いとして………」
………………
ラスベルは、アルヴィナと少し会話した後で、改めてこの世界の事情を皆に説明する事にした。
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