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晴れ男・ダンディ
雨上がりの朝
葉のしずくが梅雨は明けたよと
ささやいている
こんな日は
気ままにドライブとシャレこんで
青い野に出かけよう
早朝のハイウェイはまるで滑走路
テイクオフとランディングを
くりかえしながら風を切って走る
インターを降りて森林を右の車窓
に見ながら
旅人が行き交わう街道を青空に誘
われるまま登り続けていく
車道が途切れたことを確かめ右足をアクセルからブレーキに移動した
高原から眺めるパノラマが美しい
見下ろす湖面にキラキラと初夏の陽光が散乱反射して眩い
少し離れた場所で親子連れが快く戯れている
「あっ風」と言って幼い子どもが草原をころがってみせた
「アッハッハッハッ」
若い父親が大声で笑う
「あら、あら」
姉さん女房の母親がやさしく微笑む
草原のすきまを風が吹き抜けてゆく
しぐさは心地よい
風は緑色になった
さぁ大空よ
この惑星のエターナリーメモリィを語っておくれ
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