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「※○×!△■<〓!〆¢∬☆∴ーーーー!!!!!」
何を言っているのか全くわからない!というか何で僕は殴られてるんだ!
彼女の繰り出す左右交互のパンチは、”ポカポカ”という擬音が似合う可愛らしい見た目とは裏腹に、とんでもない攻撃力を誇っていた。
「ほげっ!ぶげっ!ぐはっ!っちょ!まっ!はなっ!しをっ!…………すとぉおおおおおおおおおおおっっっっっっぷ!!!!!!!」
人は進退極まると思わず叫んでしまう生き物らしい。
というか僕の全身全霊の気遣いが全く効果を発揮していない。
最初の優しいトーンの声色とか一体なんだったんだ。
これだから人とのコミュニケーションはよくわからないってんだよ。
大声にひるんだ隙に彼女から距離をとると、僕は猛獣使いのように両の手の平を彼女の方に見せ、敵意が無いことを示しながら考えた。
「冷静になれ、要点をまとめると、彼女は自分の服を凝視した直後に顔を赤くし攻撃してきた。ということは………はっ!」
完全に閃いた僕は、僕自身のシャツを素手で破った!びりびりびりっ
その動作に驚愕したのか、彼女が目を丸くしている。
気のせいか、上半身半分むき出しの僕に若干恐怖しているようでもある。
「びーくーる、すていくーる、おーけーおーけー」
確か北方の島国の劇団が、恋人の不倫に激怒する女王をなだめる一幕でこんな言葉を使っていたはずだ。
少なくともエスパニア語は通じないみたいだし、とりあえず当てずっぽうでも無いよりマシだろう。
僕はそのまま自分の左腕に嵌めた銀色の腕輪に触れ、起動させた。
「開け、メティスの図書館」
左手をそのまま左に動かすと、黒と濃紫の混じった亜空間が口を開けた。
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