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ないはずだ。
俺はあいつとは無関係だ。
そう言い続けながらも、心のどこかでそれを否定しきれない蓮。
見つけてしまった過去の欠損
折々に散らばる記憶の欠片
惹かれていく心
どこか温かい、くすぐったいような感情
しかし蓮には、その温かさを素直に認める訳にはいかない事情があった。
「俺は、化け物なんだぞ」
異能一族・天翔院(てんしょういん)、その呪い子。
常人ならざるその力。
人の間にある限り、心安らかには生きていけない。
それが、蓮の負った定(さだめ)。
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