ドジな私に愛の手を 2

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実は編集さんだと分かったが「ケイ」って呼んでたし、編集さん兼彼女って事か。真崎氏が戻ったら二人でお祭りデートでもするんだろう。 考えたらまたチクンと胸が疼く。 その彼女に世話をして頂く羽目に陥るとは。 反論なんて聞く耳持たずなんだから。 でもこれが資料? 姿見に映る自分を見て首を捻る。 鏡の中の私は、濃紺の生地に白抜きの小花の真ん中だけ紅い、可愛い柄の浴衣を着せられて、それに合わせた紅い帯を締めてもらっているところだった。 浴衣は全体に絞りで染められていて、私にはよく分からないけれど、どうもお高そうな気がする。 「二人でネットを探してたんだけど、結局安物買うよりって、着物道楽の叔母から借りたの。これ、買ったら結構するわよ?」 帯をぎゅっぎゅっと締めながら彼女さんが得意そうに喋っている。 締め方に力が入り過ぎてると思うのは被害妄想だろうか。 でも、ほら~やっぱりー。 「あの、なんで私がこれを着ているんでしょうか?」
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