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ナツキが泣きそうな声をだす。 「あれ……血じゃないの?」 そう。血だ。近づいて、よく見る。ところどころ、血のあとは何かをひきずったように筋になっている。 ユウヤは懐中電灯の光をろうかに向けた。血の筋のさきに……。 すると、ドアの真正面に、エリカはいた。 ナオトと同じ。壁に、はりつけになって。 しゃがんでるように見えるのは、腹部より下が、なくなってしまったから……。
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