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キリトが少しだけドアをあける。
ユウヤは、そのすきまから、懐中電灯の光を室内になげた。
光で見える範囲には、誰もいない。
しかし、いないはずはない。
もう少し、ドアをあける。
いたーー
人が立っている。部屋のすみ。
でも、どういうことだろう?
あれがルナ?
いや……違う。
ルナなわけがない。
成人だ。
きゃしゃな男のようにも、背の高い女のようにも見える。
なによりも目をひく、この世に二人といないような美貌……。
「レラ……?」
あれは、レラ?
建物に入りこむ前に前庭で見た、あの人だ。
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