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『社長?』
偶然、公園を通りかかった一也は男とキスをしている勝也の姿を目撃した。
その後、一也は店に向かった。
ーホストクラブ輝きー
控え室でスーツに着替えながら一也は公園で男とキスをしていた勝也のエロい顔が頭から離れなかった。
『……』
『おはようございます』
『おはよう』
入ってきたマコトに挨拶をすると一也は控え室を出ていった。
『……』
マコトがスーツに着替え始めると次々とホスト達と保が控え室に入ってきた。
マコトは隣に近づいてきた保をチラッと見た。
『いい返事を期待してますよ』
『……』
マコトは控え室を出ていった。
その頃、一也は開店の準備をしていた。
『……』
『…一也さん…話が…』
マコトが言いかけたその時、勝也が店に入ってきた。
『おはよう』
『おはようございます』
一也はその場を離れていく勝也の後ろ姿をじっと見つめた。
『一也さん』
『え…何?』
『何でもありません』
マコトは準備を始めた。
ー社長室ー
机の椅子に座ってパソコンで仕事をしていた勝也は江梨のことを思っていた。
『江梨…』
『お兄ちゃん、今いい?』
『美佐!どうしたんだ』
仕事を止め勝也は入ってきた美佐に目を向けた。
『仕事中にゴメンね』
美佐はドアを閉めソファーに近づくと座った。
『また暴力をふるわれたのか』
『違うの』
『ならどうしたんだ』
勝也は椅子から立ち上がりソファーに近づくと美佐の隣に座った。
『話があるからお父さんとお母さんとお兄ちゃんとお姉ちゃんに会わせてくれないかって言うの、お父さんとお母さんの家に来てくれないかな』
『悪いけど俺は行けない』
『どうして?』
『俺と豊さんの関係が江梨にばれたんだ、だから今は江梨に会いたくないんだ…ゴメンな』
『そっか…』
『ゴメンな』
『落ち着いたら会ってくれればいいから』
勝也に優しく微笑むと美佐はソファーから立ち上がり社長室を出ていった。
『……』
勝也はソファーに座ったまま煙草を吸い始めた。
その時、慌ててホスト達が入ってきた。
『社長、大変です』
『どうしたんだ』
『一也さんとマコトさんと保さんが殴りあいの喧嘩をしてるんです、早く来てください』
『わかった』
煙草を灰皿に捨てると勝也はホスト達と共に社長室を出ていき一也達の元に向かった。
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