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驚いた勝也は豊を見た。
『仕事に行く前に離婚届を出すから一緒に来てくれ』
『本当に離婚するんだね…後悔してないの?』
『何でそんなことを聞くんだ』
『豊さんは女性が好きなのに男の俺が好きになっちゃったから豊さんと江梨は…』
悲しげな顔でうつ向く勝也を豊は顔をあげさせ気持ちを口にした。
『男の勝也に告白をされたとき断ればいいのに俺はしなかった、なぜだと思う?』
『……』
『好きになったから断らなかったんだ…俺は江梨との離婚に後悔はしてない』
『豊さん』
嬉し涙を流す勝也の唇に豊は唇を重ねた。
それから暫くして勝也と豊は店を出て家に帰っていった。
その頃、美佐は暴力彼氏の家で彼氏に別れを告げられていた。
『隆司、どうして?私は別れたくない』
『美佐から兄貴のことを聞いているうちに気になって俺と友達2人と一緒に店に行ったんだ…鍵が開いてたから中に入ろうとしたら美佐の兄貴と出くわして…わかるだろ』
『襲ったの…』
『暗い店の中で3人の男に乱暴される兄貴、よかったぜ』
『最低』
美佐は隆司の頬を叩いた。
『……』
隆司は美佐の手を掴み壁に押し付けると耳元で囁いた。
『俺が好きなら兄貴をラブホテルに連れてこい』
『そんなことできない』
『俺と別れたくないんだろ』
『……』
『言う通りにしてくれたら抱いてやるぞ』
『お兄ちゃんをラブホテルに連れていったら、今まで通り私と付き合ってくれる?約束してくれたらお兄ちゃんをラブホテルに連れていく』
『約束する』
美佐の唇に唇を重ねると隆司は寝室のベットに美佐を連れていき身体を重ねた。
ー勝也と豊の家ー
朝7時、寝室のベットで全裸のまま寄り添いながら眠っていた勝也と豊は目を覚ました。
勝也は身体を起こしベットからおりるとバスローブを着た。
『朝食は俺が作るから豊さんは先にシャワーを浴びて』
『わかった』
身体を倒したまま豊が返事をすると勝也は寝室を出ていきキッチンに行った。
『もう少し眠いけど起きるか』
豊はゆっくりと身体を起こし全裸のままベットからおりると勝也の携帯が鳴った。
豊は机の上に置いてある勝也の携帯を掴み美佐からの着信とわかると通話ボタンを押し耳にあて口を開いた。
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