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『こんなものを見せて何が言いたいんだ』
マコトは険しい顔で保を見た。
『一也さんを蹴落とすのを手伝ってくれませんか』
『何を言ってんだ、手伝うわけないだろ』
『断ったら皆に言います、あなたが接客している客にも…マコトは男の勝也をむりやり乱暴したと』
『……』
『返事は態度でお願いします』
『……』
マコトはソファーから立ち上がり保の家を出ていった。
次の日の朝5時、社長室のソファーで過ごした勝也は目を覚まし身体を起こすとテーブルの紙に目を向け紙を掴んだ。
『仕事が終わったら店に行くから…』
勝也はパンツとズボンをはき社長室を出ると江梨に出くわした。
『江梨!朝早くにどうしたんだ』
『……』
江梨は勝也の頬を叩いた。
勝也は叩かれた頬に手をあて『何だよ、いきなり』と言った。
『豊さんの不倫相手が勝也だったとはね』
『……』
勝也は驚いた顔で江梨を見た。
『どうして知ってるのかって顔ね』
『……』
『最近、豊さんの様子がおかしいから昨日、豊さんの後をつけたの…そしたら…』
『江梨…』
『男同士で汚らわしい…豊さんは勝也にあげるわ』
江梨はその場から離れていった。
勝也は携帯で豊に電話をかけた。
そして3回目のコールで豊が出た。
『もしもし豊さん、話があるから今から会えませんか?』
『俺も話があるから…ラベンダーがたくさん咲いてる公園で話さないか』
『わかりました、すぐに行きます』
通話を切ると勝也は公園に向かった。
同じ頃、豊も急いで公園に向かった。
ーラベンダーが咲いている公園ー
先に到着した勝也はベンチに座り豊を待った。
それから5分後、豊が現れた。
『遅くなってすまない』
豊は勝也の隣に座った。
『店に江梨が来ました』
『え……』
『江梨にばれてしまいましたね、ゴメンなさい』
勝也は悲しげな顔で豊を見た。
『何で謝るんだ』
豊は少し腫れている勝也の頬に触れた。
『俺が豊さんを好きにならなかったら…江梨との仲が…』
涙が込み上げ勝也は涙を流した。
豊は勝也を抱き締め『江梨と離婚しようと思ってる…離婚が成立したら秘密の家で一緒に暮らさないか』と言って勝也の顔を見つめた。
『……』
『返事は?』
『はい…』
『勝也』
豊は勝也の唇に唇を重ねた。
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