SAKAEバアサマに乾杯

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めぼしい所を見終わり、2人が来た道を戻ろうとすると、 中華料理店『味よし』の前で聡が立ち尽くしていた。 彼は「味よし」と書いた赤いのれんの間から店内を覗いていた。 楓が側まで行き「ここに居たんだ!」と声を掛ける。 すると聡が「静かにしろ」と答えた。 そして、2人を手招きすると店内を指さす。 そこには、小さな中華料理店のカウンターでラーメンを食べるサカエと店主のがいた。 しかし、その雰囲気は単なる客と店主というのではなく。 完全に恋人同士だった。 「ちょっ、お父さん。これって!!」 「お前も分かるか、俺の気のせいじゃないんだな」 「じゃあ、義母さんの手紙の相手はこの人ですかね」 千鶴子が核心を突いてきた。
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