Caffe moca di caffe

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 後ろに問いかける院長の視線の先を追うと、そこにはしばらく前に病院を去ったハズの、見知った顔がある。 「おや福留さん、お久し振りですね」  特に動揺もなく言う海の態度とは正反対に、彼女は身を縮めていた。 「・・・お久し振りです。その折は、ご迷惑をおかけしました。申し訳ありません」 「いいんですよ。連絡してくれて、ありがとうございました」  刺のない顔で笑い、次いで彼は私を見る。 「槙さん、ここに運ばれてくるまでに、応急処置をして下さったのは福留さんなので、お礼を言って下さいね」 「え?あ、アリガトウゴザイマシタ・・・」 「いえ。・・・その、いつかはゴメンなさい」  ぎこちない声で謝罪の言葉を述べる彼女は、三ヶ月前とは別人のようだった。
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