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「-っ、・・・ふっ」
泣き声だったそれが、次第に矯声へと変わっていく。
彼は、そんな私の腰を揺らし、幸せそうに微笑んだ。
「そう言えば、貴女はちゃんと『気持ちいい』と感じてくれてるんですかね」
「・・・はっ」
遠のいていく意識の中で、彼の呟きが聞こえる。
毎度のことながら、何てことを聞いてくるのか、この男は。
「一応、不安なんですよ?貴女にちゃんと快感を与えられているのか」
「ーんっ」
生憎、答える余裕などない。
真っ白な波が頭の中を支配していく中、彼の唇が耳元に降りてきた。
「起きたら、ちゃんと教えて下さいね」
その言葉を夢うつつに聞きながら、私は意識を手放した。
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