Latte e miele

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*** 「おかえりなさい、槙さん。帰ってきていたんですね」  家に着いて洗濯物をとりこんでいると、ドアが開いてそんな声が聞こえた。 「ついさっきね」  溜め息を吐いてベランダへと続く扉を閉める。  部屋の中に入ると、嬉しそうに笑う彼に抱きしめられた。 「先程ぶりです」  そう言って、唇を啄む。 「ハイハイ」  大人しく、されるがままになってやると、調子に乗って、舌を入れてきたので、慌ててそれを歯で食い止めた。 「ハイ、ストップ」 「えー?私のものになってくれる、って昼間言ってたじゃないですか」 「『ありのままの私』を望んだのは貴方でしょう?」  食い下がる彼に、挑戦的な瞳を向ける。  というか、昼間、散々求められたせいで、少々体がダルい。  明日は仕事、という事実を考えても、今夜、これ以上のことは勘弁して欲しかった。
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