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家に帰ると、さっそくプレゼントの包みをほどいてみる。
赤いリボンが結ばれた紙製のケースの中に、丸い形のピアスが二つあった。
「どうでもいいけど、秘書がピアスっていいのかしら」
明日、院長に聞いてみよう。
もし大丈夫だったら、一つは私の耳に、もう一つは彼の耳に着けてやるつもりだ。
だって、私だけなんて不公平じゃない
そんな思いと共にピアスを箱の中に戻す。
書斎にしている部屋の机の中にそれをしまうと、途端に腹部に鈍痛が走った。
「・・・そう言えば、昼は薬飲んでないかも」
思わず腹部を押さえながら、薬を持ってキッチンへ向かう。
薬を飲み終えると、幸せな気分で眠りについた。
Fin.
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