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トーストと目玉焼きという簡単な朝食を終え、食後に私はカフェオレを口に含んだ。
久しぶりのその香りと味は、私の味覚と嗅覚を堪能させた。
しかし、それが喉元を通り過ぎると、途端に虚しさに襲われる。
それは、このコーヒーを楽しむ感覚と引き換えに逝った子供の存在が原因か、今朝方生じた月のもののせいか、よく分からなかった。
ヤバ、泣きそう
目尻に浮かんだ温かいものを拭おうとした瞬間、部屋の中にインターホンの音が響いた。
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