番外編ーSogni e fantasmi

5/40

352人が本棚に入れています
本棚に追加
/470ページ
***  トーストと目玉焼きという簡単な朝食を終え、食後に私はカフェオレを口に含んだ。  久しぶりのその香りと味は、私の味覚と嗅覚を堪能させた。  しかし、それが喉元を通り過ぎると、途端に虚しさに襲われる。  それは、このコーヒーを楽しむ感覚と引き換えに逝った子供の存在が原因か、今朝方生じた月のもののせいか、よく分からなかった。  ヤバ、泣きそう  目尻に浮かんだ温かいものを拭おうとした瞬間、部屋の中にインターホンの音が響いた。
/470ページ

最初のコメントを投稿しよう!

352人が本棚に入れています
本棚に追加