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女性は、必死の形相で頭をふる。
すると、日生ちゃんはあろうことかバッグからナイフを取り出した。
!
固まる私と女性に構いもせず、日生ちゃんは笑顔を浮かべている。
・・・コワイ。
「どんな理由があるにせよ、日本でこんなもの持ってたら、法律違反でしょ。銃刀法、だっけ?」
・・・その通り
「銃刀法では刃渡り六センチ以上、折り畳みナイフは八センチ以上でアウト」
金髪の彼がそれを補足する。というか、外国人に日本の法律を説かれるこの状況って・・・
私が呆れていると、彼女はいつの間にかナイフをしまい、代わりに溜め息を繰り出す。
「というわけで、警察に連絡させてもらいました」
そう言って、恭しく頭を下げた。
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