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「・・・あー。あの人、ガード堅いからね」
「は?」
「いや、こっちの話。そういうことなら、私から連絡しておくわ」
日生ちゃんがそう言って肩を竦めると、アル少年は私に気を使ったのか、一礼して去って行く。
「・・・で、何だったの?」
彼の姿が見えなくなったところで、私はそう聞いてみた。
「何が?」
彼女の反応は、惚けているのか本当に分かっていないのか、どちらだろうか。
どちらにせよ、こちらから聞くには、質問の仕方が難しかった。
「・・・質問どころが多くて、どこから聞けばいいのか分からない」
それだけ言うと、日生ちゃんからは笑いが返ってきた。
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