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今日も今日とて、救命センターは忙しい。
「二十代男性、意識ナシ。路上で、倒れているところを発見されました。腹部を刃物で刺されており、ショック状態です」
「処置室空けて!輸血準備!」
「碧先生!そっちの男の子、処置が終わったら、こっち代わってくれる?!」
「分かりました!今行きます」
そう言って、私は階段から落ちて膝の半月板を割ったという男子高校生の処置を終える。
「ひとまず、半月板は縫合しましたので、あとはよろしくお願いします。ご家庭の方が見えたら、状態を説明しますので、教えて下さい」
補助をしていたナースにそう言うと、私は先程声をかけてきたセンター長の元へと向かうべく、その場を後にした。
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