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「碧先生・・・」
病室の扉を閉め、溜め息を吐けば、空になった膳を持ったナースが、意味ありげな目を向けてくる。
「何ですか?」
「今の、宮城先生にはどう伝えるつもり何ですか?」
その話か
「どう、とは?」
「とぼけないで下さい。後先考えずに希望だけをちらつかせて。
それが、押田さんのためになると思ってるんですか?!」
「うーん、そうですね」
メンドクサイ
そんな考えが思考を掠める。
第一、自分は彼女の意見に同意しただけで、それ以上は何の提案もしてはいないはずだ。
というか・・・
「とりあえず、その話はここを離れてしませんか?私達が争う所を見せたくありませんし」
そう提案すると、彼女は釈然としない表情で頷き、その場を離れた。
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