La mia cara

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***  ナースステーションに駆け付けると、そこでは一人の大柄な男性が、ナースに詰め寄っていた。 「だから、桃子(ももこ)を出せ って言ってるんだよ」 「で、ですから、面会時間は九時からですので、その時間になりませんと・・・」  ・・・  対峙するナースは、小柄ながらも必死で体面を維持している。 「うわ~。小日向さん、ガンバレ~」  隣の宮城医師が小声で声援を送るが、やる気がないにもほどがある。  やれやれ 「行ってきます」  嘆息混じりにそう言うと、私は男の元へ急いだ。
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