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「宮城先生こそ、調べはついているんでしょう。あの旦那さんは、どういった方なんですか?」
「相変わらず、鋭いわね。押田さんの旦那さんは、成田空港の検疫所職員よ。因みに、国家公務員で総合職」
「ああ、それで・・・」
昨日の、ナースに対する態度を見て思い出す。おそらく、あれは日ごろのうっ憤を晴らす、という意味合いもあったのだろう。
さらに言えば、彼女に含ませた薬が抗マラリア剤であることにも合点がいった。
***
「キャアァァ!」
「「!」」
突き当りの廊下で別れようとした時、悲鳴が聞こえる。
即座に声を辿ると、そこでは一人の女性が押田氏に捕らえられていた。
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