La mia cara

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***  あの後、救命センター内は騒然となったが、彼女のお陰で押田氏は捉えられ、十分後には患者を受けていた。  秘書である彼女は、出血多量で一時はショック状態になったが、素早く処置したため、大事には至らなかった。 「相変わらず、無茶するな。あのお嬢さんは」  処置を終え医局に戻ってきた綿貫医師は、苦笑いしながらそう呟いた。 「大丈夫か?碧」  更に、彼は私の顔を覗く。  ・・・そんなに、酷い顔をしているのだろうか。自分は。 「大、丈夫 です」  とりあえずはそう答えると、綿貫医師は肩を竦めた。 「無理すんな。頸動脈からの出血は、結構凄いしな。  いくら処置で見慣れてても、結構堪えるだろ」 「はぁ・・・」  自分は、そこまでヤワな人間ではない。  だが、このどうにも言い表せない感情を説明する気にもなれず、曖昧に微笑んだ。
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