Diva solare

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*** 「院長から、許可が出たわよ」 「Really ?」 「やったぁ」  私がそう告げると、二人はそう言って、ハイタッチを交わした。  やれやれ 「ただし、無理はしないこと。体調が悪くなったらすぐに連絡して、近くの病院に行ってちょうだい」 「Sure.それより日生、伊豆に行くならここの教会にも行きたい!」  ・・・話、聞いてた?  口元を引きつらせて問うが、太陽は興奮気にパンフレットをこちらに見せる。 「槙さん、今の太陽に何言っても話半分にしか聞いてないから」  肩を叩かれたと感じたら、耳元で日生の呆れ声が聞こえた。  ・・・ 「別にいいけど、そこプロテスタントよ?」 「え」 「正教会やカトリックもあることにはあるけど、河津からは大分離れてるわねぇ」 「いいんだよ!そこに主がいることには変わりないから!」 「あー・・・、そういうヒト達だったね。太陽って」  もしもし、聞いてます・・・?  私のことを置き去りにしたまま、二人は話を進めていった。 ※太陽は、ロシア出身でロシア正教の教えが強いという設定
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