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「そういえば叔母さん、日生は?」
「ああ。今は愛の逃避行中ね」
「は?それ、どこの馬の骨?!
っていうか、ウチの可愛いお姫様に何かあったらどう責任とってくれるの?」
・・・
院長の息子、静流君そっくりの彼はどうやら日生を溺愛しているらしい。
そんな彼に若干引きながら、私はお茶を淹れるために給湯室へと向かった。
***
「だから、俺はFBI なんかに入るのは反対だったんだよ!」
・・・まだやってるの
コーヒーカップを乗せたトレイを持って部屋に入ると、彼がそうわめいているのが分かる。
やれやれ、と溜め息を吐いている院長の様子から、これがいつものことだと分かり、私も苦笑いを浮かべて院長を見た。
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