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「え。日生のСтарший брат(兄貴)?」
「は?」
「・・・あー、悪い。Brother」
ああ、そういう意味ね
ロシア語の分からない私は、時々彼の口から出てくる単語が理解できない。
しかし、聞き返すと大抵彼は英語で翻訳してくれるので、不自由はなかった。
今回も、それに倣って頷く。
「そう。森君って言うんだけどね。こっちが呆れるほどにシスコンなのよ」
「スコン・・・?」
「・・・シスターコンプレックス。要は『Fond of her(彼女を溺愛している)』ってことね」
「そう・・・」
珍しく、愁い気な表情で彼は呟いた。
「不安?」
家が破産する際には私も色々あった身なので、一応聞いてみる。
答えは返ってこなかった。
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