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看護婦さんと別れて階段を昇り、しばらく歩いたところに院長室はある。
「失礼します」
「わっ・・・」
ランドセルを降ろしてドアを開けると、そこにいたお医者さんがビックリしたようにボクを見た。
?
・・・あ、お母さんには『最初に秘書室に来なさい』って言われてたんだ。忘れてた
「すみませんでした」
そう言ってドアを閉めようとすると、奥から声が聞こえる。
「大丈夫よ。入ってちょうだい」
その言葉にボクは顔が挙げ部屋の奥を見ると、キレイな女の人と目が合う。
『院長』と書かれた札の置いてある机に座るその人とは、ボクも何回か会ったことがあった。
「こんにちは、院長先生。
そちらの人は、初めまして ですか?」
「・・・」
オトナの人に失礼のないように言ったつもりだったが、どこかおかしかったのか、その人はボクを見たまま固まる。
「・・・あの」
「ヤッバ。マジ碧先生」
は?
ワケが分からないまま聞くと、その人はそう言ってボクの顔を両手で掴んだ。
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