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「ねぇ、お母さん。
ボク、陸伯母さんの話も聞いてみたい」
そうだ、陸伯母さんだ。
泣いているお母さんをどうしたらいいか分からず見ていると、突然陸伯母さんの顔が思い浮かぶ。
いつも笑わせてくれる陸伯母さんなら、お母さんを笑わせられるかもしれない。
そう思ってお母さんに言ってみる。
お母さんもうなずいてくれたので、ボクはお母さんと一緒に陸伯母さん達の家へ向かった。
***
陸伯母さんと陽伯父さんはカンポウ薬局のお店をやっていて、ボクが産まれる前は病院で働いていたそうだ。
二人が住んでいるマンションの隣の部屋には空叔父さんが住んでいて、ボクもたまに遊んでもらう。
って言っても、叔父さんの仕事は『スタジオミュージシャン』ってヤツらしいから、ピアノやギターを弾かせてもらうことが多いけど。
早足で歩くボクの後をついてくるお母さんの、「転ばないようにしなさいよ」と言っている声が聞こえた。
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