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「・・・それは、誰に?」
「ああ。『海のあしながおじさん』って言った方が分かりやすいか?」
『海』っていうのは、お父さんの名前だ。
そこだけ耳をダンボにして聞いていると、空叔父さんはボクの頭をくしゃくしゃに撫でる。
「そういうことだから、俺は海がお前の母親に恋して、幸せそうに笑うようになった、ってことしか言えない。
でもまぁ、今のお前が幸せなら、それが答えじゃねぇの?」
そう言うと、叔父さんはくるりと後ろを向き、リビングから出て行った。
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