Straordinario fuori

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 海と慎の息子、碧海を夕方預かることになったのは、ヤツが四歳になった頃だったと思う。  その頃には慎は仕事に完全復帰し、慎の代わりに秘書をしていた陸も家に戻っていた。俺は俺でその頃には他院での勉強を終え、漢方薬局を開けることとなっていたから、ちょうどいいと言えばちょうどよかったかもしれない。  その謝礼とばかりに、開業資金について院長から心づけがあったしな。  陸がおかしなことを言い出したのは、保育園帰りの碧海を預かり始めてしばらくしてのことだった。
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