Straordinario fuori

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*** 「アタシも子供が産みたい!」  そんなイカれたことを陸が言ったのは、ある日俺が仕事から帰ってきてからのこと。  玄関を通ってリビングに入るなり抱きつかれ、「おかえり」の言葉もそこそこに、そんなことを言われた。 「はぁ?」  いきなり何を言っているんだと、俺は溜め息を吐く。 「何かおかしなものでも食ったか?」  そんなことを言いながら、溜め息を吐いて陸の手を引き、陸と向き合う。  陸の顔を見ると、いつもよりキラキラした瞳がこちらを見つめていた。  ・・・ 「ーん」  そのまま、陸は啄むような口づけを繰り返した後、唇を割って舌を入れてくる。 「ーっ」  仕返しとばかりにこちらが反撃してやると、ヤツは途端に艶めかしい光を目に宿した。 「やぁ・・・」  そのまま耳に吸い付くと、途端に息を上げる。  仕上げに首すじに吸い付いて痕を残すと、ヤツは放心状態のままソファに沈み込んだ。 「意地悪」 「いきなり意味不明なことを口走る、お前が悪い」  それだけ言うと、カバンを持ってリビングを出る。  何だってんだ、一体
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