Arte di cipresso giapponese di caffe

2/16
351人が本棚に入れています
本棚に追加
/470ページ
 その日は院長の計らいで午前中休みをもらい手続きを済ませ、午後からの出勤となった。  昼過ぎに病院に入ると、何やら院内がざわついているように感じる。  ?  違和感を感じながら院長室の扉を開けると、書類を手に気難しい顔をしている院長の姿が目に飛び込んできた。 「午前中はありがとうございました。それより院長・・・」 「ああ。来たのね」  私が声をかけると、院長は不機嫌そうな顔を向ける。 「で、何?聞きたいことがあったんでしょう」  聞きにくいんですけど・・・  そう内心思いつつも、私に拒否権などはないだろう。  おそらく、院長の不機嫌とも関係しているであろうから、なおさら話しにくい。  が、そうも言ってはいられない現実が目の前に横たわっていた。   「産婦人科の方が何やら騒がしいんですが、何かあったんですか?」
/470ページ

最初のコメントを投稿しよう!