Latte e miele

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 あの後、私達は互いに唇を貪り合い、近くの旅館に来て求め合った。  明日は仕事なので、泊まることはできない。  だが、浴場の方は温泉だったはずだ。 「今から、温泉に入ってくる時間はある?」 「うーん、電車の時間を考えると、難しいかもしれませんね」  そう言って、彼はスマホを見た。 「そんなに入りたいなら、泊まって行きますか?明日は早く出なければいけませんけど」 「あー、どうしよう」 「あとは、綿貫先生をこちらに呼ぶ、という手もありますよ?」 「・・・それは止めて」  そんなことをしたら、からかわれるのは目に見えている。  いや、もう二人で会いに来ている時点でそうなのだが、それでも気恥ずかしいことこの上なかった。 「そう言えば」  布団を畳んでいると、テーブルの上の湯呑みを出している筈の彼が呟く。  ?  振り向くと、既に湯呑みの中には温かいお茶が湯気を立てていた。
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