code

4/9
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
subaru side キーンコーンカーンコーン 「はぁ…」 雛「どうした?ため息ついたりボーっとしたり」 「ん…俺な…亮には言おうと思ってんねん…全部」 雛「うん…亮なら受け入れてくれるやろうな。お前にぞっこんやしな」 「やんな!やんな!?」 雛「うん」 「…けど、怖いねん…、亮の反応」 雛「…」 俺の秘密。 まだヨコとヒナしか知らへん。 思い出すだけで、胸が締め付けられる。 足がすくむ。 怖い…。 そんな俺をみて、ヒナがポンっと俺の頭をなでてくれる。 いつも、こいつは俺を落ち着かせてくれる。 雛「大丈夫やって。お前が信じひんと、亮が可哀想やろ?」 そして俺にとって、一番必要な言葉を言ってくれる。 「ん、せやな…」 ふと教室の入り口をみたら、亮が立っていた。 「亮!」 亮に寄っていったけど、なんか元気がなさそうで、心配になる。どうしたんやろ。 いつも、帰りは亮が俺を迎えに来てくれる。 亮が、俺を大切にしてくれてるのが、痛いほど伝わる。 めっちゃ愛されてる。 恥ずかしくなるほど、ストレートやし、まっすぐに好きやって言ってくれる。 それが、俺は嬉しくて仕方ないねんで? 一緒にいて楽しいし、好きやねん、すごく。 けど、上手くあらわせられへんねん。 それに…まだ言えへん、あのことがひっかかる。 それを言って、亮の、このまっすぐな想いが、なくなるんじゃないかと。 嫌われてしまうんやないかと…。 考えるだけで、怖い。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!