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僕の実家が祖父の代から、この町で病院をしていることは君も承知の話です。今は小児科ですが、祖父の代は整形外科だったそうですよ。
君も覚えているでしょうが、僕がこの町にやって来たのは、中学生になる前、小学六年になる年の初頭でした。君も僕もまだ、純真一途なきらきらと輝く瞳をしていましたねぇ。え?気色の悪いことを言うな?そう照れずに。
それ以前は父が勤務していた長野にいました。日本の屋根と言われる日本アルプスのある長野ですよ。僕が蕎麦に煩いのは、信州で美味い蕎麦を食べて育ったからですね。細胞の幾分かは、蕎麦で出来ていると言うぐらいに蕎麦を愛しているのは、そこにルーツがあるわけですねぇ。
父はこの頃は救命救急にいたように記憶しています。その後、祖父が体調を崩し気味になったので、実家の跡を継ぐために父は僕らを連れて帰郷したのです。
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