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最初の一言目からの二言目でも沈黙が続くと、さすがに気まずい。
女性から一言だけでも返事が欲しくて、アイコンタクトのつもりで女性の顔を見つめる事にした。
それでも返事が来ないし、沈黙が続きすぎて息苦しくなってきた。
この空気を打開すべく、そっとドアノブに手をかけて、ゆっくりとドアを閉めていく。
ドアを閉めながらも、まだお互いに顔を見つめている。
女性から返事が来る事はないし、何よりもこの息苦しい空気から何としても逃げ出したい気持ちでいっぱいになっていた。
仮にドアの隙間から女性が何か言っても無視をして、ドアを完全に閉める事に決めた。
そして完全に玄関のドアが閉まる瞬間、女性の履いたスニーカーがドアの隙間に突っ込んで来た。
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