第1章

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「今日は遅いなぁ……ユウ君」 土曜日の午後。 ユウ君と図書館で待ち合わせしているんだけど、珍しくまだ姿を見せない彼をソワソワして待っている私。 待ち合わせの時間まであと5分だから心配しなくても大丈夫なんだろうけど。 いつもなら遅くても10分前には来ているユウ君なのに。 そして私はそんなユウ君がやって来るところを見たくて、それよりも前から待っている。 5分経過して、ユウ君の代わりに私の目の前に現れたのは……。 見覚えのあるリムジン。 そして中から出てきたのは、予想通りのあの人。 「至君!どうして至君がここに?」 なんだかとっても嫌な予感がする。 「ユウが急に来られなくなったから、頼まれたんだ」
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