第1章

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どうしよう。 1人じゃ寂しい気もするけど、せっかく来たんだし、図書館でゆっくりと過ごそうかな。 ユウ君と出会う前は1人が当たり前だったのに。 いつの間にか、ユウ君と一緒に居るのが普通になってきてることに気がついて、1人頬を赤らめる。 ユウ君と過ごしてきた時間を思い返しながら、この大好きな図書館でのんびりするのもいいかもしれない。 そう思いながら図書館に向かう私を、誰かが引き留める。 「あの……松戸さん?松戸弥生ちゃん、だよね?」 振り返ると、私と同い年くらいの女性と、その隣には男性もいる。 もちろん声をかけてきたのは女性の方で、どこか懐かしさを醸し出しているその笑顔をどこかで見たような気がしていた。 「はい、松戸ですけど……貴女は?」 「忘れちゃった?私よ!小学校で同じだったけど、転校したから私のこと覚えていないかな……」
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