4人が本棚に入れています
本棚に追加
ふっと、傍に寄る人の気配。
背が高く、柔らかい雰囲気の男性。私は彼の顔を見つめ、ソッと近寄った。
大好きな、わたしの旦那さん。
彼も私の死を悲しみ、辛そうな顔をしている。
家族がみんな私の死を悲しんでくれている。
だけど、彼女の姿はない。
もう一人の私。双子の姉妹である彼女の姿……。
彼女は今、暗い部屋の中で現状が理解できずに泣いているかもしれない。それとも、何も分からずに、思考することを放棄しているかもしれない。
じっと崩れ落ち、暗闇に包まれている。
彼女が居ないのは寂しさも感じるけど、居ない人を求めても仕方のないことだ。
最初のコメントを投稿しよう!