本当の家族

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「わかりました… 家に、戻ります。 信じて…みます。」 ぎこちないのが自分でも分かるほど、ガチガチだったが、この一言を呟いた後、森林公園に歓喜の声が上がった。 浦原なんて、泣いている。(笑) そう言った後、なんだか肩の荷が下りた気がしたんだ…。 「ありがとう…綾香。 これで母さんも救われるよ。」 「おじさん!!もっと素直になったらどうですか??(笑)」 浅木がお父さんの肩を叩きながら、そう言った。 私は思わず、笑ってしまった。 本当に、私達家族は皆素直じゃない。 何かと理由をつけて、理屈をつけて…。 その繰り返しが、私達家族をこんなに歪めてしまった。 ずいぶん遠回りをしたけれど… ようやく、家族になれることが出来た…のかな? "本当の家族"って、皆一緒に暮らして、仲がよくて…というのとは違うんじゃないかな、と思う。 それぞれの人がいるように、それぞれのカタチがある。 "家族"と言ったところで、所詮は元々別の意志や考え方を持っている、違う人。 つまりは他人。 他人で、同じではないから、衝突したり突っぱねたりもする。 でも、"家族"という縁で結ばれているからこそ、許しあって、分かり合える…。 "友達"という感覚に似ていて、それ以上。 それが、"家族"なんだと思う。  
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