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空を見上げる。
「………良くない気が…」
「将軍?」
「みな、備えよ…」
………次の瞬間、王を守護する一隊は黒装束を纏った輩に襲撃を受ける。
「うおぉぉぉっ!」
「はぁぁぁぁー!!」
ガキッ!
バキッ!
ズシャッ!
数分のことだったが、王妃の乗った馬車に黒装束の一人が取りつき怪我を負わせたのを最後
黒装束の一団は数名になりながらも逃げ出した。
「………王妃様っ!?」
お付きの者のたちの懸命な介護のかいあって王妃は意識を取り戻し無事に予定していた宿へとたどり着いた。
「しばらくは王妃様を動かせないと言われるか…」
「はい、容態は安定しましたが…このまま王都への旅を続けるのは厳しいかと…」
王室付きのミゲル侍医が顎髭を撫でながら厳しく言う。
「仕方あるまい…この地で暫しお二方を守り抜きます」
「頼みましたぞ、将軍」
「はっ」
………留まるなら周りを警戒せねばならぬ…
将軍は、数人の部下を連れ、周囲を散策することとした。
「……王妃様に怪我を負わせた責任を取らねばならぬ」
「将軍…」
「此度の旅が済めば俺はこの隊から退く、副隊長のお前が近衛隊を指揮するのだ」
「隊長!!」
「……やっとこれで…俺は……」
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