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そして、手を戻すと
「ほら、ゴミだろ」
握ったてを、彼女の目の前に持っていき彼女が覗き込むとゆっくりと開いた。
その手には、大きく赤い文字で『一緒にリア充しませんか』と書かれていた。
「え、一緒にリア充」
「そう、一緒にリア充。だから旅に出たってのも良いんじゃ無いかと」
「それって、どういう意味・・・・」
言い終わらない前に、彼の手が彼女の麦わら帽子を押さえてスッと前に倒して顔を近づけた。
「あっ・・・」
ゆっくりと影が近づいて、麦わら帽子の影でこっそりと恥ずかしそうに唇が触れた。
「リア充、お付き合いいただけますかね。優子さん」
「リア充は嫌、普通の恋人ならお受けします」
「よっし、決まった!じゃあ、ドライブだ。行くぞ!!」
これが欲しかった充実感、やっぱりリア充なのかな。
否定したものの、やっぱりリア充まっしぐらの自分に恥ずかしそうに笑う優子だった。
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