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あれから月日が流れた。
あの一枚の絵は金賞を取った。そして夢が描いた絵は銀賞を取っていた。
私の絵のタイトル名は『生命の故郷』。夢の絵は『新たな進出』。
どちらもいい感じに褒められた。そして優花の漫画は『私の大事なフレンドたち』というタイトルで私たちが出会った頃から今までのことを連載されていた。
批判されていたかは知らない。でも、見てくれる仲間はいる。
そして私は大学を卒業した。デザイナー的な仕事を携わりながらコンテストに送る。私の横に好きな男性がいたかと思えば、子どもが産まれそこにいた。女の子だ。
娘は「お母さんのように絵を描きたい」と言い出した。
私は「初めて言うけど、あなたの名前の幸絵(ゆきえ)はね、幸せになれるような絵を描いて欲しいって願って付けたの。だから頑張って」と彼女の由来を話す。
彼女は頷いた。
優花たちともたまに会っている。娘にも彼女たちのような友達を作って欲しい。私のように自殺への旅を止めるための仲間がいてくれるならそれでいい。
優花はあの親指を立てたところのシーンで太陽にこのような文字を入れていた。
『私たちはベストフレンド』と。
-完-
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