2 瑕疵物件

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**  「遼さん! ちょっと、遼さん!」 激しく揺さぶられて、遼は目が覚めた。 「あれえ、豪太」 「あれえ、じゃないよ。キッチンの床で、何、寝てんの。風邪でも引いたら、どうするんだよ?」 「ああ? お前、出張だったんじゃ、」 「だからもう、帰ってきたの。はいこれ、みすずもち」 「あ、ありがと。てか、ゆうべ、元カノが、」 「は? 元カノって……、あいつらみんな、新しい男作って、出てったけど」 「なんだ、お前。ふられたの? 全員に?」 「どうでもいいだろ、そんな話!」 「よかねーよ。安心すんだろ、その方が」 「安心?……遼さん、そんなに僕のこと、」
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