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「遼さん! ちょっと、遼さん!」
激しく揺さぶられて、遼は目が覚めた。
「あれえ、豪太」
「あれえ、じゃないよ。キッチンの床で、何、寝てんの。風邪でも引いたら、どうするんだよ?」
「ああ? お前、出張だったんじゃ、」
「だからもう、帰ってきたの。はいこれ、みすずもち」
「あ、ありがと。てか、ゆうべ、元カノが、」
「は? 元カノって……、あいつらみんな、新しい男作って、出てったけど」
「なんだ、お前。ふられたの? 全員に?」
「どうでもいいだろ、そんな話!」
「よかねーよ。安心すんだろ、その方が」
「安心?……遼さん、そんなに僕のこと、」
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