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「……なあ、思うんだけど、そんな、週末ごとに律儀にしなくたって、」
家に連れて帰り、買って来た飯を食わせた。
風呂に入れ、二人でベッドに横たわっている。
それなのに、いまさらながらに、豪太の恋人は、ぐずぐず言っている。
豪太はむくれた。
「遼さんは、したくないの?」
「したくないわけじゃないけど。残業してたのを、わざわざ迎えに来て……、今日は、うちに帰ろうと思ってたのに」
眠そうにあくびをした。
「ゆうべもやった。一昨日の晩も。だから、あしたにしよう」
「いやだ。今、する」
「ほんとにお前、よく、」
文句を言う唇を、豪太は強引に塞いだ。
遼は、本当に疲れていたらしい。
いつものように上に乗ってこようとしなかった。
おとなしく組み敷かれている。
「遼は、ここ、好きだよね」
構わず、胸の突起を舌で転がす。
恋人の目が潤み始めた。
「なあ。も、や、」
微かな声で訴える。
「眠いの?」
胸を軽くつねって意地悪をする。すると、ため息をついて、頷いた。
少し、むっとした。
「こうしてて、眠れる?」
下着をずらし、ぎゅっと握った。
握ったままの手を、ゆっくりと上下に動かす。
むずかるように、遼の腰が、左右に揺れた。
脚の付け根のくぼみが、暗い中に白く浮かぶ。
遼の匂いが強くなる。
頭が、くらくらした。
耐えられなくなって、ぱくりと咥えた。
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