1 顔を見たら

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**  「……なあ、思うんだけど、そんな、週末ごとに律儀にしなくたって、」  家に連れて帰り、買って来た飯を食わせた。  風呂に入れ、二人でベッドに横たわっている。  それなのに、いまさらながらに、豪太の恋人は、ぐずぐず言っている。  豪太はむくれた。  「遼さんは、したくないの?」 「したくないわけじゃないけど。残業してたのを、わざわざ迎えに来て……、今日は、うちに帰ろうと思ってたのに」 眠そうにあくびをした。 「ゆうべもやった。一昨日の晩も。だから、あしたにしよう」 「いやだ。今、する」 「ほんとにお前、よく、」  文句を言う唇を、豪太は強引に塞いだ。  遼は、本当に疲れていたらしい。  いつものように上に乗ってこようとしなかった。  おとなしく組み敷かれている。 「遼は、ここ、好きだよね」  構わず、胸の突起を舌で転がす。  恋人の目が潤み始めた。 「なあ。も、や、」 微かな声で訴える。 「眠いの?」  胸を軽くつねって意地悪をする。すると、ため息をついて、頷いた。  少し、むっとした。  「こうしてて、眠れる?」  下着をずらし、ぎゅっと握った。  握ったままの手を、ゆっくりと上下に動かす。  むずかるように、遼の腰が、左右に揺れた。  脚の付け根のくぼみが、暗い中に白く浮かぶ。  遼の匂いが強くなる。  頭が、くらくらした。  耐えられなくなって、ぱくりと咥えた。
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