1 顔を見たら

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 そのまま、寝落ちてしまった遼を前に、豪太は、途方に暮れた。  ……このままやれ、って。  ……そうすべきだ、って。  そういう助言を、人からもらった。  だが眠っている遼は、あまりに疲れ切っていた。  そのくせ、残酷なまでにあどけなくて。  ……手が出せない。  無理にでものしかかっていけば、この人は、きっと、受け容れてくれる。  びっくりしたように目を覚まし、でもすぐに微笑みながら、両手を首に回してきて……。  ……う。  ……考えてたら、余計、やりたくなる。  朝。  せめて朝まで待とう。  明日はもう一日、休日なんだから。
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