1 顔を見たら

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 朝の光の中での行為は、奇妙なまでに背徳的だった。  半分眠っている遼が、されるがままなのが、嗜虐心をそそる。  すぐにイってしまって、それが悔しくて、繋がったまま、裏返した。  幽かな悲鳴のような声が、遼の口から洩れた。  後ろからやるのを、遼は嫌う。  ……お前の顔が、見えないから。  そんな風に言われたら、後ろからしたいなんて、豪太には言えない。  でも、遼のきれいな背中を見ながらするのは好きだ。  つかむと折れそうなくらい細いうなじ。その上の、清潔な、髪の生え際も。  だから、こういう機会は逃さない。  朝の光の中で、両方の肩甲骨がなめらかに動いている。  ここから、白い羽根が生えていても、少しもおかしくない。  肩から腰へかけてのラインが、ふるいつきたくなるほどなまめかしい。  豪太の動きに合わせるようにして、ほっそりした腰が揺れる。  見ているだけで、イきそうだ。  がくん、と、遼の膝が折れた。  うつぶせに手を伸ばし、手のひらでシーツをぎゅっと握りしめた。  無数の皺が、白いシーツに広がっていく。  びくびくと震えが伝わってきた。  豪太も、己を解き放った。
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