今度は俺が………

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
一週間前に起こった忌々しい事件。 今でも昨日のように感じる。 犯人は俺を狙っていた。 それなのにこんな俺を庇ってアイツが刺されてしまった。 悲鳴がそこら中にあがり、見知らぬ誰かが救急車を手配してくれた。 俺は泣くことしか出来なかった。 「大丈夫だって! 泣くなよ。 ゲホッ、お前が無事で良かった」 そんな俺に対してアイツは苦しそうな顔で笑顔を見せた。 そんなアイツの顔色は悪く、出血が酷かった。 犯人は捕まってこう言った。 誰でも良いから刺したかった………と。 俺達の住んでいる場所は田舎で、都会ほどの医療技術がまだない。 アイツが刺された場所は幸運なのか不運なのか、死んではいないが、最新の医療技術でないと治せないらしい。 最新の医療技術は発表されたばっかりで予約はいっぱいだ。 しかし早くしないと確実に手遅れになってしまう。 だから俺は旅に出た。 一刻も早くアイツを救ってやるために。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!