出会い

2/9
前へ
/9ページ
次へ
2000年 4月 26日 快晴 満開だった桜が舞い落ち、ほのかなピンク色の花弁の絨毯が、無機質で無感情なコンクリートの上に敷かれている今日この頃。 空は青く、白い雲が浮かび上がり、爽やかな五月を予感させる風が目の前を通り過ぎる。そしてその風は、桜の花びらをのせて、どこか遠くの遥か彼方へと運んでゆく。 だが、晴れやかな気分を連想させるこの天候とは裏腹に、僕の気持ちは沈んでいた。まるで僕が居る場所だけ雨が降っているかのようで、僕は孤独という名の異様な寂しさを覚えた。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加