9 みどり

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そのとき。 引き戸のドアを、叩きつけるようにして開け、 彼がやって来た。 「大丈夫か、翠ッ?!」 「シュ、シュウちゃんんん」 いつの間にか涙が溢れて、目の前が見えない。 慌てて、木崎くんが私から離れ、 思いっきり、シュウちゃんに殴られている。 そりゃもう、ボッコボコに。 それがひと段落したので、思いっきり抱き着く …と、どうやら相手を間違えたらしく。 目の前のその人は、笑顔全開の森野君だった。
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